精密根管治療

Precision root

精密根管治療とは、歯の神経や根の内部の感染を取り除き、歯を可能な限り長く残すことを目的とした高度な治療です。通常の根管治療では見えにくい根の内部も、マイクロスコープや高倍率ルーペを使い、精密に確認しながら治療を行います。

これにより、むし歯や細菌を徹底的に除去し、再発のリスクを抑えつつ、自分の歯を守ることができます。
当院では、精密な治療と感染管理にこだわり、患者さまが将来にわたって健康な歯で過ごせるようサポートしています。

根管治療が必要になることが
多い症状

  • 強い歯の痛みが続く
    (ズキズキする・夜眠れないほど痛む)
  • 歯の色が変わってきた(黒っぽい・暗い色になる)
  • 冷たいものや熱いものがしみて長く痛みが残る
  • 以前治療した歯が再び痛み出した
  • 噛むと歯に響くような痛みがある
  • 歯をぶつけたり折れたりして神経が損傷した
  • 歯ぐきが腫れて膿が出ることがある

Features

#01

見えない根の奥まで
確かな目で守る精密根管治療

根管治療は、歯の神経や根の中にある細菌を取り除き、歯を残すための大切な治療です。しかし、根管は非常に細く複雑で、肉眼では十分に確認できないこともあります。
当院ではマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を活用し、肉眼の数十倍まで拡大して根の内部を確認。感染部分を的確に取り除き、再発のリスクを最小限に抑えることが可能です。

「歯をできる限り残したい」――そんな想いに応えるため、
精密で丁寧な根管治療を行っています。

#02

ラバーダム防湿で
患部への細菌侵入を防ぐ

お口の中を流れる唾液には、多数の細菌が含まれています。
そのため根管治療では、唾液をいかに患部へ侵入させないかが治療の成否を左右します。
ラバーダムは治療する歯だけをシートの穴から露出させ、
ほかの部分を覆う歯科用ゴムシートです。

唾液と細菌の流入経路を遮断できるため、治療後の再発リスクも抑えられます。
当院では根管治療の精度を保つため、ラバーダムを使用しています。

#03

高い柔軟性で複雑な根管にもフィットするニッケルチタンファイルを使用

ファイルとは、歯の根の中(根管)にある汚染物質(むし歯菌に侵された神経や血管、傷んだ歯組織)を取り除くための専用器具です。
一般的な金属ファイル(ステンレス製)は硬く曲がりにくいのに対し、当院では高い柔軟性を持つ「ニッケルチタンファイル」を症例に合わせて採用しています。

一人ひとり異なる複雑で曲がりくねった根管内部の隅々まで無理なく届き、適切な処置を行うことができます。また、素材特有のしなやかさにより根管内部を傷つけるリスクが低く、ご自身の歯に余計なダメージを与えずに治療を進められます。

#04

高い封鎖性と親和性を誇る「MTAセメント」で根管内の再感染を極限まで防ぐ

根管内の汚染物質をきれいに取り除いて洗浄・消毒した後は、空洞になった部分に薬剤を隙間なく充填します。
この充填作業には、細菌の再侵入や増殖を防ぎ、根の破折を防ぐという重要な役割があり、
むし歯の再発防止における最も重要な工程の一つです。

当院では、充填材として優れた性質を持つ「MTAセメント」を使用しています。主成分であるケイ酸カルシウムは人体への安全性が高く、高い殺菌効果・密閉性・生体親和性・親水性を備えています。根管内を隙間なく隙間なく封鎖することで、根管治療の成功率を高め、歯を長持ちさせます。

Retreatment

再根管治療は、以前に入れた被せ物や土台、根の中の古い充填剤を
一度すべて取り除き、根管内を改めて徹底的に洗浄・殺菌する治療です。
初回の治療に比べて異物の除去作業が発生するため難易度が高く、歯の壁も薄くなっていることが多いですが、適切な技術と精密機器を用いることで、抜歯を回避しご自身の歯を残せる可能性が高まります。

再根管治療が必要になるケース

  • 根管治療をしているのに、
    歯ぐきの腫れや痛みが治まらない
  • 根管治療をしたものの、
    歯根の先にある病変が消えない

なぜ「再根管治療」が
必要になるのか?

丁寧に根管治療を行っても、根の先の病巣が治りきらなかったり、数年後に痛みが再発したりすることがあります。
これには以下のような原因が考えられます。

  • 複雑な根管構造

    根の管は網目状や枝分かれをしており、従来の治療では殺菌しきれなかった感染源が残っている場合。

  • 目に見えない微細な隙間

    充填材の劣化や適合不十分により、
    再び細菌が侵入した場合。

  • 根の破折やヒビ

    歯根自体に亀裂が入り、そこから感染が広がる場合。

再根管治療の流れ

再根管治療では、まず過去の治療で装着された被せ物や土台、根の中に残っている古い薬剤(充填剤)を丁寧に取り除き、治療を行う根管内を露出させます。
次に、細菌の巣窟となっている部分を精密機器で除去しながら、消毒液や超音波を用いて根の隅々まで徹底的に洗浄・殺菌を行います。
最後にお薬が届いた根の先まで隙間なく薬剤を充填して密閉することで、再び細菌が侵入するのを防ぎます。

  1. Step01

    古い被せ物・土台・充填剤の除去

  2. Step02

    徹底的な洗浄と殺菌

  3. Step03

    精密な根管充填(密閉)

当院の再根管治療への取り組み

再根管治療では、過去の治療材料を綺麗に取り除き、複雑な根の中を「いかに無菌状態に近づけられるか」が歯を残せるかの分岐点となります。
当院では、マイクロスコープやCT、ラバーダム防湿などを活用し、一度の治療で確実に感染源を取り除く精密な再根管治療を行っています。
一度他院で諦めてしまった歯であっても、諦めずにご相談ください。

Check!

再根管治療でも難しい場合:
もう一つの選択肢「外科的歯内療法」

根の構造上、根管内からの洗浄・殺菌だけでは細菌を取りきれないケースが存在します。
そのような「予後不良」の症状に対し、根の外側から直接アプローチして抜歯を回避するのが「外科的歯内療法」です。
他院で抜歯と言われた方や、何度も治療を繰り返している方はぜひ一度ご相談ください。

Surgical endodontics

外科的歯内療法とは、従来の「歯の内側から治す根管治療」では改善しなかった難症例に対して、歯ぐきの外側から直接病巣や根の先端へアプローチする高度な治療法です。通常の根管治療では届かない細菌の感染源を取り除き、生体親和性の高い封鎖材料(MTAセメントなど)を用いることで、これまで「抜歯するしかない」と診断された歯を残せる可能性が大幅に高まります。

また、外科的歯内療法には、大きく分けて「歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ)」と「意図的再植術(いとてきさいしょくじゅつ)」の2つのアプローチが存在します。いずれの治療も「感染源となっている歯の根の先端部分を物理的に除去する」という目的は共通していますが、それぞれ適応できる症例が異なります。
患者さまの歯の状態や骨の厚み、お口全体の状況をしっかりと確認したうえで、適切な治療法を選択していきます。

こんなお悩みはありませんか?

  • 根管治療をしたのに、治療を繰り返している
  • 再根管治療の後でも痛みがおさまらない
  • 歯根が曲がっている・根管が石灰化しているなどの理由で根管治療ができなかった
  • 歯の土台を外すと歯が割れるリスクがあり、
    根管治療ができない
  • せっかく入れたセラミックの被せ物を外したくない

根管治療をしても症状の再発やお悩みがある場合、他院では「抜歯が必要」「対応が困難」と言われたケースでも外科的治療を行えば改善できる可能性があります。

根管内からの治療では
改善が難しい理由

  • ①根の先端3mm部分には側枝が存在し、
    この部分を完全に無菌化することは不可能なため

  • ②根の外に感染が広がり、根の中からのアプローチでは困難な場合があるため

症例によって原因は様々ですが、 ①、②の理由から外科的歯内療法が有効です。
感染源となりやすい根の先端3mmを切除することで、細菌の数を著しく低下させ、根の先の炎症を治癒へ導きます。
しかし、根の先を切除するだけでは細菌を完全には除去しきれない場合があり、切除部位を隙間なく封鎖する必要があります。
そこで、封鎖性が高い材料であるバイオセラミックマテリアル(MTAなど)を充填し細菌を閉じ込めることで、歯根端切除術の成功率は飛躍的に高くなります。

外科的歯内療法の種類

歯根端切除術

通常、根管治療は歯の頭側から器具を入れて根の中を掃除しますが、歯根端切除術では歯茎を切開し、病気の原因となっている「歯の根の先端」と「周辺の膿の袋(病巣)」を直接取り除きます。その後、根の先端側からMTAセメントなどを詰めて厳重に封鎖し、細菌の再感染を防ぎます。

  1. Step01

    歯ぐきをメスで切除

  2. Step02

    膿が溜まっているところまで骨を切除

  3. Step03

    膿を掻き出す

  4. Step04

    歯の根の先を切り取る

  5. Step05

    根の先からMTAセメントを充填

メリット ・歯への負担を最小限に抑えられる。
デメリット・副作用 ・歯ぐきを切開するため、治療後に一時的な腫れ、痛み、出血、歯ぐきの下がりが生じる場合がある。
・部位によっては顎の神経の近くを操作するため、一時的な痺れや違和感などのリスクが伴う。

意図的再植術

意図的再植術は、一度歯を抜き、口の外で原因となる感染部分をきれいに処置したうえで、再び元の位置に戻す治療法です。
すべての歯に適用できるわけではありませんが、条件が合えば自分の歯を残す最後の手段となることがあります。

  1. Step01

    一度抜歯

  2. Step02

    根の先からMTAセメントを充填

  3. Step03

    再び元の位置へ戻す

メリット ・お口の中での負担が少ない。
デメリット・副作用 ・歯の状態によっては、抜いた際に歯が割れてしまったり、被せ物が外れたりするリスクがある。
・一度抜いた歯を元の位置に戻すため、歯を支える組織の状態によってはうまく根付かず、後から抜けてしまうことがある。
Check!

再発を防ぐ鍵は「被せ物の精度」にあり

根管治療の成功には、治療そのものの精度だけでなく「治療後の被せ物」が大きく影響します。治療後に再発を起こす主な原因は、お口の中の細菌の侵入です。どれほど精密な根管治療を行っても、被せ物と歯の間にわずかな隙間や段差があると、そこに汚れが溜まって内部へ細菌が入り込んでしまいます。そのため、被せ物の精度が低いと、治療全体の成功率も大きく下がってしまうのです。

また、神経を取り除いた歯は痛みを感じないため、二次的なむし歯が発生しても気づきにくいというリスクがあります。放置された結果、知らず知らずのうちに進行し、気づいたときには手遅れで抜歯を余儀なくされるケースも少なくありません。

–

FAQ

Q
精密根管治療はどんなときに必要ですか?
A

むし歯が神経まで進行した場合や、以前の根管治療がうまくいかず再治療が必要な場合に行います。歯を抜かずに残すための治療です。

Q
治療は痛くないですか?
A

当院では麻酔を使用し、できるだけ痛みを抑えた治療を行っています。治療中の不安や痛みは遠慮なくお知らせください。

Q
治療回数はどのくらいかかりますか?
A

歯の状態によって異なりますが、一般的には数回の通院で完了します。必要に応じて治療計画を立て、無理のないスケジュールで進めます。

Q
マイクロスコープを使うと何が違うのですか?
A

マイクロスコープを使用することで、肉眼では見えない細かい根の中まで確認でき、感染部分をしっかり取り除くことが可能です。再発リスクを減らし、歯を長く守ることにつながります。

Q
治療後に注意することはありますか?
A

治療後は噛み合わせや歯ぐきの状態に注意し、必要に応じて定期的なチェックやメンテナンスを受けていただくことが大切です。